2015.05.10 Sunday
「夏涼しくて冬あたたかい」家(1/6)
「夏涼しくて冬暖かな」家、とは言うけれど、実際にお住いの方の心情をより正確にあらわすのであれば、
「夏の暑さと冬の寒さが身体への負荷にならないように工夫された、快適な家」ぐらいに言い直しておいたほうが、どうやら塩梅がよさそうです。確かに、春や秋に比べれば夏は暑いし冬は寒いし、空調設備に頼り過ぎた、過剰な冷房も暖房も、どちらもあまり気持ちのよいものではないですよね。
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では夏と冬に、「よい塩梅に快適」であるためには、何が必要なのでしょうか?私(渡辺)は、以下の6つであると考えています。
夏の場合:
1:日射を防ぐこと。
2:室内の空気(熱気)を澱ませないようにすること。
3:通風がよいこと。
冬の場合:
4:できるだけ日差しを室内に取り込めること。
5:足元があたたかくなる(冷たくならない)ようにすること。
6:室内の熱をできるだけ外に逃がさないこと。
こうしてみると、人と衣類の関係に共通するところが多いようです。そしてあえて言い切ると、これらが住宅の温熱環境一般を考えるうえで、考慮すべき項目の必要充分であると思います。
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次に、自然環境のきまりごとを整理しておきます。
以下の7つ、
夏の場合:
(1)夏の日射に対する建物の受熱量は、屋根面がもっとも大きい。
(2)東と西の壁面が同率2位。
(3)入口と出口があれば、室内の空気は流れる。
(4)空気は暖められると軽くなり上昇する。
冬の場合:
(5)建物から屋外へ出てゆく熱には、3つの「逃げ道」がある。
(6)熱の伝わり方にも、3つの「ルート」がある。
(7)冬の建物への日射は、南の壁面にもっとも大きくあたる。
です。
なんだか中学校の理科、みたいですね(^^)
(3)入口と出口があれば、室内の空気は流れる。
(4)空気は暖められると軽くなり上昇する。
冬の場合:
(5)建物から屋外へ出てゆく熱には、3つの「逃げ道」がある。
(6)熱の伝わり方にも、3つの「ルート」がある。
(7)冬の建物への日射は、南の壁面にもっとも大きくあたる。
です。
なんだか中学校の理科、みたいですね(^^)
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さあ、下ごしらえはこれで完了しました。
それでは、実際の家づくりのなかで、具体的に何をどうすればよいのか、以降、順を追ってご説明します。